新型コロナウイルス感染拡大により、打撃を受けた飲食業や観光・運送業、イベント・エンターテイメント業を支援するため、政府は「Go To キャンペーン」の実施を決めました。国内旅行を促進し、旅行商品等の大幅な割引を行うことで観光地での消費を促し、地域・事業の再活性化を目指しています。
「Go To キャンペーン」は、
①Go To トラベル
②Go To イート
③Go To イベント
④Go To 商店街
4つを柱とし、1兆6794億円の補正予算を投じて官民一体で取り組むキャンペーンです。
今回は①の「Go To トラベル」について解説します。
このキャンペーンを利用するか、しないかはひとまず置いておいて・・・
Go To トラベルってどういうこと?何がいいの?そんなに得なの?など、疑問がある方は是非参考にしてみてください。
国土交通省観光庁「Go To トラベル事業関連情報」はこちら
「Go To トラベル」とは?
旅行代金総額(100%)のうち、旅行代金の割引は35%になります。15%は、旅行先で使える地域共通クーポンとして付与されます。これが、上記の【ステップ①旅行代金の1/2相当額を支援】ということです。
支援額で考えると、支援額(100%)のうち、70%は旅行代金の割引に、30%は地域共通クーポンとして配布されます。
以下の資料を参考にしてみてください。
支払額の上限はあるのか?
支援額の上限は、1人1泊あたり上限20,000円、日帰りは上限10,000円です。
連泊や利用回数の制限はなく、5泊すれば上限は10万円となります。
この内、地域共通クーポンは1人1泊あたり上限6,000円です。こちらも、2泊すると1人12,000円、5泊すると1人30,000円と上限は増えていきます。
実施期間は?
このGo To トラベルキャンペーンは2段階で実施されています。
▶第1弾 2020年7月22日(水)出発~(旅行代金割引のみ)
▶第2弾 2020年10月1日(木)出発~(旅行代金割引+地域共通クーポン)
終了日に関しては、今のところは2020年1月31日(日)※宿泊の場合は2月1日(月)チェックアウト まで、となっています。事業の対象である、旅行商品の販売期間が1月31日(日)までとなっているということです。ですが、予算がなくなり次第終了となっていますので、お気を付けください。
割引対象になるのは?割引対象の旅行商品とは?
Go To トラベルは、日本居住者の国内旅行者向けのキャンペーンであるため、訪日外国人は含まれません。日本に在住資格がある人、在日外国人は対象となります。
割引対象の旅行商品というのは、このキャンペーンに参加する旅行会社や旅行予約サイト、宿泊施設で申し込んだキャンペーン対象の商品のことで、「宿泊と交通機関等のセットプラン」といったものも割引対象に含まれます。詳しくは、各旅行会社や旅行予約サイトなどを確認してください。大手旅行代理店の大半はこのキャンペーンに参加していますよ。
▶旅行代理店 JTB、JALパック、ANAトラベラーズ、HISなど
▶予約サイト じゃらん、楽天トラベル、Yahoo!トラベル、るるぶトラベル、一休.comなど
▶宿泊施設 ホテル、旅館、民泊など
参加者事業一覧は「Go To トラベル」公式サイトより確認することもできます。
私たち旅行者が「Go To トラベル」の割引支援を受けるためには、何をすればよいのか?
基本的には、私たち旅行者は、この事業に参加している旅行会社や旅行予約サイト、宿泊施設等の事業者が提供するキャンペーン適用の商品を申し込み、購入することで、割引支援を受けることができます。
旅行の申込後に、国や事務局に補助金申請をするといった手間はありません。
つまり、私たち旅行者は、いつも通り旅行の手配をするとキャンペーン対象であれば割引が適用されるということです。
「地域共通クーポン」とは?
10月1日以降の旅行から、旅行代金の15%相当額を「地域共通クーポン」として、旅行者にクーポンが配布されます。
利用可能エリアと有効期限
旅行先の都道府県+隣接都道府県において、旅行期間中に限り使用が可能です。
宿泊旅行の場合には、宿泊日及びその翌日、日帰り旅行の場合には、旅行当日が対象利用期間となっています。
クーポンの種類
クーポンは紙クーポンと電子クーポンの2種類です。
▶紙クーポン 1000円
▶電子クーポン 1000円、2000円、5000円
クーポンの配布方法、受け取りのタイミングは以下を参考にしてください。
尚、クーポンの券面額以下の金額の利用であっても、お釣りは出ません。支払いが不足する場合は、不足分を現金等で支払うことになります。
電子クーポンの場合、チェックイン当日15時からアクセス可能となり、チェックイン当日15時前は受け取ることができませんので注意が必要です。
利用可能店舗
Go To トラベル事務局の登録を受けた店舗や施設で、地域共通クーポンの利用が可能です。
取扱店舗によって、利用できるクーポンの種類(紙クーポン/電子クーポン)が異なるので注意が必要です。
Go To トラベル公式サイト内で「利用可能店舗」の検索ができます。
また、利用可能店舗の目印としてポスターやステッカーがあります。以下を参考にしてください。
「Go To トラベル」を最大限活用する方法は?
Go To トラベルは支援額の上限が、1日2万円までです。
「この割引を最大限に利用したい」と思っている場合には、1人4万円の1泊2日の宿泊付き旅行を申し込むのが一番良いでしょう。
この場合の支援額は、4万円の50%で上限の2万円となり、内訳は割引が14,000円・地域共通クーポンが6,000円となります。旅行者の実際の支払額は26,000円、35%の割引が上限まで適用されます。
高級ホテルや高級旅館など、もともと高額な宿泊施設に宿泊するチャンス、と捉えてもよいのではないのでしょうか。
実際どれくらいお得なのか?支援額の具体例
※以下、すべて1人あたりの額となります
▶14,000円の日帰りツアー
支援額 7,000円(割引:4,900円、地域共通クーポン:2,100円)
→【旅行者の実際の支払額:9,100円、クーポンが2,100円利用できる】
▶22,000円の日帰りツアー
支援額 上限10,000円(割引:7,000円、地域共通クーポン:3,000円)
→【旅行者の実際の支払額:12,000円、クーポンが3,000円利用できる】
▶30,000円の1泊ツアー
支援額 15,000円(割引:10,500円、地域共通クーポン:4,500円)
→【旅行者の実際の支払額:19,500円、クーポンが4,500円利用できる】
▶40,000円の1泊ツアー
支援額 上限20,000円(割引:14,000円、地域共通クーポン:6,000円)
→【旅行者の実際の支払額:26,000円、クーポンが6,000円利用できる】
▶85,000円の2泊3日ツアー
支援額 上限40,000円(割引:28,000円、地域共通クーポン:12,000円)
→【旅行者の実際の支払額:57,000円、クーポンが12,000円利用できる】
【要注意】予約制限、割引額の変更があった大手旅行予約サイト(10/11 現在)
Go To トラベルは、期間中であれば1人何度でも利用でき、旅行代金割引35%(最大割引額 14,000円)が受けられるものですが、10月9日以降一部の大手旅行予約サイトでは予約制限、割引額の変更がありました。10月11日の時点での状況は以下の通りです。
上記のように、予約サイトによって予約制限や割引率が低くなってしまう場合があるので、事前に予約サイトを確認することをお勧めします。10月11日現在は、大手4社に変更がありましたが、この先もまだまだ変更があるかもしれません。できるだけ最新情報をチェックしましょう。
私がよく利用するのは、JTBです。
JTB 国内旅行では、今後も35%割引+15%の地域共通クーポンが利用できる予定ですので、是非チェックしてみてください。
他にも私は、JALパック・Booking.com・日本旅行等を利用しています。
おわりに 「新しい旅のエチケット」
「新しい旅のエチケット」がGo To トラベル公式サイトで公表されていますので、旅行に行かれる方は必ず確認しましょう。感染拡大の防止を各自が心掛けることが大切です。
旅をすることでリフレッシュ、出かけることの楽しさを認識することができ、さらには日本各地の魅力が見えてくると思います。エチケットには十分注意し、Go To トラベルキャンペーンを有効に活用したいですね。